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稲荷大明神勧請(6)Mさんの眼に映った輝く境内五月十三日は天である伏見稲荷大社に、六月十日は地である紀州高野山に、それぞれお参りし、稲荷大明神様を勧請させていただきましたが、それから三か月半余り後の九月二十九日、お大師様、菩薩様より、お稲荷様が確かに法徳寺へ御鎮座され、お働き下さっている更なる念押しをいただきました。 そのお役目をして下さったのは、今まで何度もお計らいに出てこられた地元のS建築所にお勤めの女性事務員Mさんでした。 Mさんは非常に霊感の強いお方で、以前、汗露水授与所「汗露臺(かんろだい)」を建立していただいた時に、こうおっしゃっておられました。 私、今日初めてお寺へ来させて頂いたんですが、ここは本当に凄い所ですね。言葉ではうまく言い表せないんですが、境内全体が光り輝いているのをひしひしと感じます。 また、初めて汗露水を頂かれた時の感動を、次のように述べておられました。 このお水は、もの凄いお水です。ただの地下水じゃありません。 人心を惑わす霊感最初は、施工をお願いしているS建築所の事務員さんだから、お世辞でそう言っているだけだろうと思っていたのですが、S建築所の棟梁のお話では、Mさんは非常に霊感の強いお方で、或る日、Mさんに、水道屋さんにお願いしていた見積書を取りに行ってもらったそうです。 その水道屋さんへ行くには、万年橋という橋を通っていかなければいけないのですが、この橋は、地元でも有名な知る人ぞ知る自殺の名所で、過去に何人もの方が、万年橋から身を投げて亡くなっているので、Mさんにその事を話すと行くのを嫌がると思い、黙っていたそうです。 すると、帰って来るなり、「棟梁、もう二度とあの橋を通りたくありません」と言うので、「どうして?」と聞くと、「あの橋を通ると、色々な人の霊が乗り移ってきて、気持ち悪くて仕方ないんです。もう二度とあそこへは行かせないで下さい」と、泣きそうな顔で訴えたそうです。 そこで、「やはりこの人は、霊感が強いんだ」と再認識したそうです。 私は、霊感そのものを信用していませんが、Mさんの霊感は信用出来ると思っています。 世間には、ご先祖の霊が祟っているとか、動物の霊が憑いているとか、方角が悪いとか、相が良くないとか、根拠のない様々な事を言っては、迷える人々を益々迷わせる霊感者が少なくありませんが、Mさんには、人を迷わせたり、騙して利益を得ようというような邪心が全くなく、感じた在りのままを話しておられる事がよく分かるからです。 Mさんの霊感を信じる二つ目の理由は、Mさんがおっしゃった通りの事が現実に起きているからです。 例えば、東日本大震災が起こる三日程前、Mさんは、東北地方で大きな地震が起きて、家や人や車が流されて行く夢をご覧になり、その翌日も同じように、何もかも流された後、ガレキの山になっている夢をご覧になり、その事を棟梁に話されたそうです。 棟梁は、Mさんから「二日も続けて、変な夢を見たから、もしかすると近い内に、東北地方で大きな地震か何かが起きて、大勢の人が亡くなるかも分からないよ」と聞かされていたので心配していたら、案の定、三月十一日に東北地方を中心に、千年に一度といわれる大震災が起き、大勢の人が犠牲になったので、改めてMさんの霊感の強さを再認識されたそうです。 御住職夫人の言葉以前、Mさんと同じように、強い霊感をお持ちの女性が、法徳寺を訪ねて来られた事があります。 高野山で一緒に修行し、現在広島県府中市のお寺でご住職をしておられるお方の奥様で、平成十九年十二月はじめ、ご夫婦揃って長野の善光寺にお参りに来られた際、わざわざ足を延ばして法徳寺までお参りに来て下さったのです。 その時、奥様が、「私、ここへ来るまでは何とも思わなかったのですが、境内に入った途端、あっ、ここは他の土地と違う!ここへ来ると、心が癒されるというか、清められるというか、他と違う所だという事を強く感じました」と言われたので、「実は、地元の工務店にお勤めのMさんというお方も、周囲は輝いていないけれど、この境内だけが光り輝いているとおっしゃっているんです」とお話すると、「そうなんです。この土地だけが光り輝いているんです。この土地から出ている凄いパワーを感じます」と言われたのです。 その言葉を聞いて改めて、「境内地が光り輝いているというMさんの言葉は、決して嘘偽りではないのだ」と確信しました。 御同行Kさんの夢霊感を信じない私が、Mさんや御住職の奥様の霊感を素直に信じるようになった三つ目の理由は、邪心がない事の他に、お二人が感じられた光り輝く聖地の姿を、何年も前に夢でご覧になったお方がおられるからです。 大阪にお住まいのご同行のKさんが不思議な夢をご覧になったのは、法徳寺が開創される十四年も前の平成二年でした。 平成二年と言えば、菩薩様が御入定(ごにゅうじょう)なさった年で、私達にとっては非常に大きな節目となった年ですが、御入定される三ヶ月ほど前の平成二年一月十日にお参りされ、「一月八日に、不思議な夢を見せて頂いたんです」と言って、次のような話をして下さいました。 私は、僧侶が着る法衣を着ていました。他にも法衣を着た人たちが何人かいました。その人たちと一緒に、仏像を運んできたのですが、その場所は、石ころがゴロゴロ転がっている広い原っぱのような所でした。 こう話されてから十四年後の平成十六年春、高野山法徳寺が北杜市須玉町若神子の聖地に開創されましたが、この土地は、至る所から石ころが出てくる石山で、Kさんの夢に出てきた石ころがゴロゴロしている原っぱを髣髴とさせる所でした。 しかも、プレハブが一軒建っていて、「家が一軒あった」というKさんの夢と同じであった事から、「この土地がKさんの夢に出てきた聖地である事に間違いはない」と確信しました。 また、Mさんや御住職の奥様が、「光っているのは境内だけで、境内から一歩外へ出ると、周りは全然輝いてないんです」「境内に入った途端に、あっ!ここは他の土地と違う!ここへ来ると、心が癒されるというか、清められるというか、他と違う所だという事を強く感じました」とおっしゃった話の内容が、Kさんの夢の内容とまったく同じであった事から、お二人の言葉に嘘偽りはないと確信したのです。 更なる念押しこうして、Mさんや御住職の奥様は、霊感によって光り輝く境内をご覧になり、Kさんの夢が正夢である事を証明して下さったのですが、今回、稲荷大明神様の勧請についても、Mさんは大切なお役目を与えられました。 紀州高野山から白髭稲荷大明神様を勧請させて頂いてから三ヶ月余り後の九月二十九日、Mさんは、S建築事務所に依頼した仕事の事で法徳寺へ来られ、夢殿の方をご覧になって、次のようにおっしゃったのです。 Mさんー最近、夢殿と客殿(昇龍閣)の方で、何か変わった事がありましたか? お大師様、菩薩様のお計らいに狂いはありませんから、無事に勧請が終わっている事に何の疑いもありませんが、お稲荷様を勧請させていただいた事を全く御存じないMさんが、夢殿と客殿の方角が前よりも光り輝いているとおっしゃったのを聞いて、改めて、お大師様、菩薩様が、念押しをして下さったと確信しました。 ただ、この念押しは、「お稲荷様を勧請させていただいた者の責任を忘れてはならないぞ」というお大師様、菩薩様からのメッセージでもあり、ただ有り難いと言って喜んでばかりはいられません。 改めて、仏法興隆と衆生救済に向けて、今まで以上の精進をお誓いすると共に、お稲荷様をお迎えさせていただいた責任の重さを、肝に銘じた次第です。 合掌
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キンモクセイ(金木犀) |
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