大師頼みの遍路笠

聖歌「大師頼みの遍路笠」は、お大師様の救済を頼み、四国霊場をめぐる遍路行者と、人生の苦難を越えてゆく人々のありさまを、遍路笠にたとえて歌われたものです。
歌詞の中の「同行二人(どうぎょうににん))」とは、お大師様と共に、人と共にという意味であり、親子、夫婦もみな「同行二人」です。「上り下り」とは、修行の山坂もあれば、心の難所もあり、九十九折れも八十八所の霊場巡りも、そのままが人生の山坂であり、菩提への道しるべであるという事です。

作詞・作曲 普門法舟

1、悩み苦しむ人の世に 大師のすくいたのみつつ
  四国札所を巡りゆく 金剛杖(こんごうづえ)の遍路笠
2、雨の降る日も風の日も 難行苦行あればこそ
  前生(ぜんしょう)の罪を果すなり 霊場巡る遍路笠
3、上り下りの山坂も 苦あり楽ある人生も
  同行二人(どうぎょうににん)で越えてゆく 大師たのみの遍路笠
4、鈴鐘(りん)を鳴らして霊場を たのむ心で納札
  現世来世の極楽を 祈る白衣の遍路笠
5、峠七坂九十九(つづら)折れ 辛い苦しい人生も
  大師たのみて越えてゆく 上り下りの遍路笠
6、阿波を発ったら土佐の国 巡る修行で伊予に入る
  やがて讃岐も近くなる 頑張れ頑張れ遍路笠
7、八十八所の霊場を 巡り巡りて結願寺(けつがんじ)
  欲な心も笈摺(おいずる)に 添えて納める遍路笠
  欲な心も 笈摺に 添えて納める 結願寺